小説

2009年11月17日 (火)

モガの村を救え!

最近PTでのうだうだ狩り記録みたいになってるので、初心に戻って狩り小説!!

・・・でネタなんですが、このmh3でもっとも感動するのはやはり初回ナバル戦かなと思い限定クエ『モガの村を救え!』でいきますshine

ひっさびさの小説&平日なので時間的余裕がないから短い上に駄文ですが、許してくだしあ><;

 

 

「・・・・これでよし、と。」

作りたての封龍剣【絶一門】と未強化のまま愛用しているジャギィ一式に身を包んだ。

彼女はこの村唯一のハンターである。とはいえ、まだ10代の駆け出しハンターに過ぎない。しかし彼女の華奢な両肩には、身の丈に不釣合いなほどの大きな皆の期待が抱えられていたのだった。

~モガの村を救え!~

今日は村の大ジジ様から大切な報告が村の皆にあるらしい。なんだろう?

「・・・であるからして皆荷物をまとめるように。以上だ。」

・・・・・・・。この村が・・・沈む?・・・ハハッ!またジジ様はご冗談をwハハッ!ハハハッ・・ハハ・・はぁ・・・。あの真面目な顔つき・・・嘘は・・・・ついてないよね。

どうやらこの村の下には大きな空洞があり、そこを超巨大モンスターナバル・デウスが行き来しているせいでこの不気味な地震が起こっているらしい。そしてこの村はさんご礁の上に建っているから、地震には非常に弱い。今までのことも考えると、後一度大地震を起こされたら完全に沈んでしまうそうだ。それ故に今、ギルドから緊急避難命令を出されている。

愛する愛するわが故郷。。。

彼女は目を閉じてそっと記憶をたどった。

初めてモガの森でジャギィをしとめてみんなに褒められたあの昼下がり・・・・

海を眺めながらジジ様にハンターのなんたるかを教わったあの夜・・・・

そして初めてチャチャと出会ったあの朝・・・

思い出の地がなくなるのかと思うと、彼女の胸は張り裂けそうだった。

みんなもきっと寂しいに違いない。私、この村を救いたい・・・・!

そして避難日前夜、彼女はこっそり村長のもとへ向かった。そう、ただ一言ナバルと戦いに行くと言うために。

「・・・そうくると思っておったよ。どうせ止めても無駄なんじゃろ?・・・いっておいで、わしらがサポートしよう。そら、息子に今から村の者を集めて、大至急キャンプを設営するよう言っておこう。」

今日一日の出来事が渦を巻いて、彼女はいっぱいいっぱいだった。

そうだ、寝よう。明日のために。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「ご主人様!朝だニャ!今日のお召し物は何になさるかニャア?」

いよいよ決戦の時が近づいてきた。。。

大ジジ様の言うことには、おそらく今日は村が沈没する前に動ける最後のチャンス。昼間はキャンプの設営があるから事実上は今夜のみ・・・・・。

奴を倒せる勝算はあるのだろうか?いや、倒せなくてもいい。せめて撃退できれば。。。。

日はすっかり落ち、彼女は最後の晩餐になるかもしれない食事を取った。

「マドマーゼル!今日はアンタのために特別メニューなのニャ!たっぷり愛情を込めて作ったから大丈夫なのニャ!」

緊張で強張った表情が一瞬ほどけて微笑みを見せる。丁度その時ポンと後から肩を叩かれた。振り返ってみると、なんと昼間避難したはずの村の者全員がいるではないか。

「色々考えたんだけど・・・貴方のことを全面的に信じてみるわ、ハンターさん。それからこれ・・・南蛮のお守り。船長から譲り受けた力の護符と守りの護符よ。頑張って頂戴ね!」

私ったら涙腺がゆるくてやだわ・・・・泣き虫ハンターって言われちゃうじゃない。

彼女はごしごしと涙を拭うと、あどけない少女の面持ちからきりりとした狩人の面持ちへと変化した。負けられない、皆の期待を裏切らないために。その一心が彼女を奮い立たせた。

「行ってくる、大ジジ様。さぁチャチャ、おいで。神様と戯れに行くよ。」

島の西部の断崖絶壁。月光に照らされた水面から白鯨、ナバルデウスがその全貌を明らかにする。

大きな角、立派な髭、そして虹色に輝く腹。まさに海の神の名を冠するに相応しいいでたちだ。

深く深く潜ってゆくナバルデウスを追いかけて水中に飛び込み泳ぐ、泳ぐ。

「腹とヒレは危ないッチャ!髭を狙うのチャ!」

彼女は一心不乱に妖艶な金属光沢を放つ絶一門を奴の髭に向かって踊らす。しかしびくともせず優雅に泳ぐナバルデウス。

効いて・・・ないのか・・・・?

そう思った瞬間パシュッという快音とともにナバルデウスの髭が切れた!

いけるかもしれない!いや、いくしかないわ!

海底遺跡の最深部につき、ようやっとナバルデウスはハンターを敵とみなし攻撃を始めるのだった。水ブレス、タックル、突進。防御力の低い彼女のジャギィ一式ではどの攻撃もとても重たい。まさに最終決戦に相応しい攻防戦だ。撃竜槍を当て、角を折り、ナバルデウスに対してあまりに小さな身にもかかわらず、彼女は健闘していた。

・・・しまった!蜂蜜も秘薬も水守の種も持ってきてないじゃないの><あぁもう私のバカ!

持ってきていた回復薬も尽き、いよいよガチンコ勝負となってしうのだった。もう何もくらえない・・・・。そう思った矢先振り向きざまにナバルデウスの角が彼女の腕をかすめる。

「痛っ・・・しまったこれではもう右腕は使えないわ・・・。もう私の体力は限界。・・・・あなたもそうでしょ?ナバルデウスよ。勝っても負けてもこれで幕引きにしましょう!」

力を振り絞り彼女はナバルデウスに剣を突きたてた。大量の血を流し逃げていくナバルデウス。

「・・・勝っ・・・た・・・・?私・・・私、勝ったのね!!」

彼女は意気揚々と村のある島の東側へとチャチャと共に歩き出した。

いつの間にか空は白み、東の地平線には朝日が昇り始めている。橙色に照らされた愛する村を見て、彼女は思わず駆け出して行ったのだった。Sbsh0335

 

 

(そしてEDへと続く)

うむ~小説は時間がかかるのcatface

初ナバルは本当に感動したよ~mh史上最も感動したんじゃないかな?

音楽・決戦ステージ・EDどれをとってもジーンとしました(*´ω`)

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2009年9月13日 (日)

雛流し~結衣編~⑬

MH3でさぁ~・・・・街に行こうとしたらさぁ~・・・・

エラー連発でいけないんだけどorz

勉強しろって仰るんですね、分かります^p^

・・・・・・・・・あたしの鉄砕牙・・・・・(´;ω;`)ウッ

もういい。こうなったらやけくそだ。

雛流し書いてやろうじゃねぇかannoypunch←明らか恋愛小説テンションじゃない

てなわけでいきます。時間的にそんな余裕はないので短め&気分が乗ってないので甘さ控えめでpaper

 

 

私は恥ずかしさと嬉しさで何を言えばいいのか分からなくなってしまった。

夕日に照らされた二人のゆったりとした沈黙が流れていく。

「何か話せよ、俺悪い事しちゃったみたいじゃん(笑)」

「え、、う~ん・・・・。なんていえばいいのか分からないや。でもいいね、こういう時間。」

なんだか何も言わない方がいいのかもしれないと思った。いや、言ってはいけないような気がした。二人がいて、幸せで、こんなゆっくりとした時間が流れているならそれだけで十分じゃない。

長い長い沈黙。ぼ~っと夕日を見つめながらちょっと彼の肩に寄りかかってみる。

人の目は暗くなると視紅しか働かなくなって、何もかもモノトーンになるらしい。そこは色と黒と橙だけの世界。

・・・時間は残酷な物で、幸せな時間はあっという間に過ぎてしまうのだった。夕日は完全に地平線に沈み、辺りは徐々に橙色から紺色に変わっていく。

「もう暗いし送ってくよ。後に乗んな?」

彼の背中にしがみついて送ってもらうなんてこの上なく幸せなはずなのに、この気持ちはなんなのだろう?

胸が締め付けられるように寂しい。なんだか夢から醒めてしまった後のようだ・・・・。

彼にこの気持ちが伝わるわけないのに、淡い期待を抱いて彼の背におでこをコツンとぶつけてみる。・・・・・・・・。なんだか孤独を感じて余計に寂しくなってしまった。

「ほらついたよ。お母さん心配してるんじゃないのか?」

「・・・・そだね。今日はありがと・・・^^」

「おう。また明日な!」

私は軽く手を振りながら彼の背を見送った。今から明日の朝まで、私は孤独なのかと思うとふいに涙がこぼれそうだった。

つづく

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2009年4月26日 (日)

雛流し~結衣編~⑫

暇だ(ハイ? ってな訳で連日・・・とは言わないけど、早めながら雛流し更新!

んま、相変わらず短めですけどww

暇だけどモチベーションが、ね。

なんか後4回クエ回したら凄く風化した片手剣作れるし←関係ない

ではでは雛流し⑫、どうぞ

 

「・・・・え?」

突然のことで私は一瞬放心状態になった。

「・・・あ、そんなこといわれても迷惑だよね、ハハ・・・。気にしないで!今のは冗談だから。んじゃ、僕今日塾で急ぐから、じゃあね。」

「あ、うん。じゃあね。」

やっと状況を飲み込めた時、私は教室で独りだった。

・・・狂おしいほど大好きな裕也。確かに彼も私のことを好きだといっている。それに彼がさっぱりとした恋愛を好む傾向にあることは重々承知である。・・・・でも・・・・。

「迷ってるんじゃないわよ。」

!?突然後から声がした。・・・誰?こんな時間に学校に残っるのは週番ぐらいだと思ってたけど・・・。振り向いてみるとそこに立ってたのは松浦綾香だった。

「一部始終を見てたわ。あたなが渡部くんを諦めるんなら私が頂いちゃうわよ?彼いいわ~うずうずしちゃう♪」

「な、何言ってんのよ!人の彼氏を横取りする気!?」

「ふふふ・・・。そう思うんならもっと大切にしてあげなさいよ。最近あなた自己中心的過ぎるわよ?」

「・・・・。」

「あなたの今後、期待してるわ。私はいつでも渡部君の彼女になる用意は出来てるから。じゃ。」

まさか彼女に励まされるとは思わなかった。彼女だって裕也のことが好きだろうに。・・・・・。金子君には悪いけどやっぱり私が好きなのは裕也だから。

なんだか無性に裕也が恋しくなり、気付くと私は学校の南にある浜辺の方へ駆け出していた。この時間、裕也はいつも海にいる。

「・・・いた・・!・・・裕也~!」

「おぉ、結衣じゃん、どうした?息を荒げちゃって」

「ううん。なんでもない、なんでもないよ^^ふふ。」

「・・・?変な結衣だな。」

「ねぇ裕也?好きだよ?大好きなんだからね?」

「なんだよ今更(笑)」

「ううん。言いたくなっただけ。」

「なぁ結衣。」

「・・・ん?・・・!?」

裕也のほうを向いた瞬間、不意にキスをされた。体中の血が逆流するようだ、顔が熱い。赤面する私の方に裕也が優しく微笑みかけた。

「ありがとな、俺も好きだぞ。」

つづく

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2009年4月21日 (火)

雛流し~結衣編~⑪

な~んかだいぶサボっていた雛流し再来で御座いますdash

深い理由はないけど、なんとなく書いてみようかな、と。

①~⑩を忘れちまったじゃねぇかバカヤロウ!ってかたはカテゴリの小説から飛んで下しあm(_ _)m

んじゃ、前置きもなんなんで若干短めですが雛流し⑪、どうぞ。

 

中間テストの勝負、結果から言えば賭けは私の勝ち。いってた通り、昼食をおごってくれた。・・・といっても点数は結局二人には遠く及ばなかったが。。

「ねぇ~ゆ~い~?」

「・・・・・。」

「ねぇ~ゆ~い~ってばぁ~」

「・・・・・。」

「ね~結衣って・・・」

「煩い!何?さっきから?数学の宿題やってるんだから静かにしててよ!」

「・・・・・。わかったわ。」

頭じゃ分かってる。雪菜は何もしてない。いつもどおりゆるくてアホの雪菜だ。でも何故だろう。裕也を好きになって以来というもの、雪菜の事が気になってしょうがない。認めたくないが、これは間違いなくただのやきもちだ。裕也が唯一雪菜だけはじゃれつくのを許している。それがたまらない。・・・私今すごいかっこ悪いじゃない・・・。

「藍原さん!どうしたの?浮かない顔して。」

「・・・いや、別に。」

「よかったら俺相談に乗るよ?」

「・・・うん・・・。」

裕也の親友の金子涼広だ。裕也を挟んで話したことがあるが、この人はいわゆる優しいの塊であり若干のオトメンだ。女の子のような可愛らしい目と爽やかな印象、と女の子からは密かに注目されているダークホースといったところだろうか?彼は裕也に関しては雪菜並みに詳しい。・・・・彼ならばいいアドバイスをくれるかもしれない。

「・・・あのさ、裕也って雪菜のこと好きなのかな?」

「・・・?あぁそれで悩んでたのね。ううん。恋人じゃないもん。かれらはただの幼馴染。」

「・・・だよね。ごめん、今更な質問して・・・。」

「気にしないでいいよ^^藍原さん・・・ていうか結衣ちゃん?誰だってジレンマの一つや二つはあるもんだからそこまで重く捉えなくていいと思うよ?またなんか会ったら俺に言ってよ!出来る限り力になってあげるから。」

「・・・ありがと。」

なんだかとてもほっとしてあたしの中の緊張の糸のような物が切れた気がした。心のより所とは大げさだけれども、相談できる相手がいるとこうも違うのか。裕也と雪菜についてのことは当然二人には聞けないから、金子君がいるととても心強い。

「お?笑顔が戻ったね。よかった。結衣ちゃんはこうじゃなくっちゃ!」

「金子君のおかげで吹っ切れたよ。なんだか軽くなった気分♪」

「よかったよかった!あ、ねぇ、これからいつものメンバーでカラオケ行くんだけど、結衣ちゃんも来ない?歌うとすっきりするよ?」

「いいね!行く行く!」

金子君はとことん些細なとこまで気付いてくれる、敏感人間だ。彼の口当たりの良さも手伝って私たちが仲良くなるのにそう時間はかからなかった。悩みや相談があったら、私は裕也よりむしろ適切なアドバイスと慰めの言葉をくれる金子君のもとへ行く癖がついていた。この頃、自分のことで頭がいっぱいだった私は、裕也のとのことを相談すると、金子君がちょっと苦笑いをすることなんて毛ほども気付かなかった。

「ねぇ金子君。」

「涼広でいいよ^^今度はどうしたの?」

「裕也が最近つれないの~あたしがクッキー食べる?って聞いたら甘いのは嫌いだ~なんていって。あぁ~あ、恋愛って楽しいけど面倒だな~」

「そう?面倒かな?」

「どうしたの急に(笑)そりゃいろいろ苦心するじゃない?」

「う~ん、でも好きな人と付き合ってられるってだけで、もうちょっと幸せだってことを噛み締めた方がいいんじゃないかな?」

「それもそうだけど・・・。あ!じゃあ涼広も好きな人と付き合っちゃえばいいじゃん!」

「・・・うん・・・。・・・ねぇ、僕に恋愛ごとの悩みを相談するのは全然構わないけど・・・僕だって結衣ちゃんのことが好きなんだってことにそろそろ気付いて欲しいな。」

つづく

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2008年12月11日 (木)

雛流し~結衣編~⑩

さて、雛流しを最後に書いたのは夏休み。

なんと2学期丸まる放置してたというpaper

もうすぐクリスマスだしぼちぼち更新するかtyphoonって思っての更新bleah

もう前の話を忘れちまったじゃないか、コラ!って人はバックナンバー読んでね(笑)

サイト内検索で雛流しってうったらおそらく①~⑨まで出てくるはすcoldsweats01

ぶっちゃけ全部読むのにか~な~り時間かかるんで暇なときにでもcatface

てか初期の頃とキャラが変わってるかもしてないんでその辺はあしからずpaper

では、雛流し⑩、どうぞ。

 

 

裕也に好きだといわれてから、なんだかいっぱいいっぱいになってしまって、正直な話、私はその後何を話したのかろくに覚えていない。でも一つだけ、私を抱きしめてくれたあの温もりは今も鮮明に覚えている。あの後、私たちは月代神社で別れ、私は家に帰って着替えてから雪菜に返す下駄を持って雪菜の家へと出かけた。すると雪菜は今帰ってきたらしく、浴衣に裸足で玄関の前に立っていた。

・・・・?あれ?雪菜はあたしに下駄を取られてずっと裸足だったはずだよね?どんなに短く数えても、私たちが神社にいた時間は3時間。そして神社から雪菜の家までは徒歩10~15分ほど。なのに、なぜ雪菜の足はまったく汚れていないのだろう?誰かに背負われていた?いや、3人で出かけて私と裕也は二人っきりでいたのだから、雪菜を背負う人はいない。・・・・そもそもなぜ私たち2人だけで行ってしまったのに、雪菜はついて来るわけでもなしに、神社で3時間も過ごしたのだろうか?

「結衣?何ぼ~っとしてんの?あ、あたしの下駄!持ってきてくれたんだ。」

「えっ!?あ、うん。」

「??どうした?宿題終わってないの?」

「何言ってんの(笑)なんでもない。じゃあね!」

「はいよ~また明日学校でねぇ~」

雪菜の態度はいたって普通だった。雪菜は結局何もしてないのだろうか?ただ屋台の食べ物を食べてただけ?・・・3時間・・・。わからない。

私はしばらくその事を気にしていたが、時間と共に記憶も疑問の念も薄れていったのだった。そしてゆるゆると夏休みも終わり、2学期が始まった。始業式の日の朝、何時ものように雪菜が呼びに来た。

「結衣ぃぃぃいい~~!いっくよぉぉおおお~~!!」

「ちょっsweat01そんな大声出さなくても分かるからsweat01

「あっそう。」

何時も通り歩きながら中身のないような会話をして、校門に着いた。ふっと前を向くと、ちょうど裕也が木村君たちと登校して来たとこだった。裕也と視線が合うと、なんだか恥ずかしいような気がして目をそらしてしまった。

「よぅ!裕也。宿題終わったか?聞いてくれよ!昨日・・・ってか今日3時までかかってやっと終わったんだよ!」

「お前31日以外にも宿題する技能を身に付けろよ(汗)」

「うるさいなぁ~終わればいいんだよ、終われば。」

朝礼、つまらない校長の話、ふざけた先生の声・・・。なんだか現実の日常に引き戻された気がした。また単調な毎日に戻るのか。

「結衣、今日は午前で終わりだから、どっか寄って飯食って帰らない?」

・・・一つを除いては。

「いいね、ちょっと待ってて、帰る支度するから。」

「結衣~帰ろ♪」

「あ、ごめん、今日は無理。」

「なんで?今日はクラブも何もないよね?」

「兎に角無理なの!じゃあね。」

「・・・・?何怒ってんだ?」

折角裕也と二人っきりになれるチャンスなんだ。雪菜に邪魔されちゃ困る。雪菜がいたらきっと裕也は雪菜にしか話さないだろう。

「もう帰って大丈夫?あれ?雪菜は?絶対ついてくると思ったのに。」

「今日は一人で帰るって。行こ!」

「わかった。結衣一人だけならチャリの後に乗っけられるからのってよ!マックで良いよね?」

「もち♪」

さすがに自転車より格段に早い。あっという間に到着した。

「じゃ、飯にするか。」

食事の間、私たちは珍しく一対一で会話した。雪菜の茶々が入らないと、話のボリュームがだいぶなくなる。実は私たちは大した量話してなかったんだな。話してる内容は大して何時もと変わらなかった。音楽、本、マンガ、サッカー、ゲーム・・・・そして雪菜について。ふと気付くと、裕也は雪菜のことを引用する癖がある。長年一緒にいたから仕方のない事なのだろうが、私は少し複雑な心境だった。裕也が無意識に雪菜のことを話してしまう辺りがなんだか寂しかった。おそらくまだ裕也の中では私よりも雪菜のウェイトが大きいのだろう。仕方がない、時間と経験の差だ。

「あ~食った食った。家まで送るよ!確か坂の上だったよね?」

「うん。よく覚えてたね。一回しか送ってもらった事ないのに。」

「忘れないよ(笑)ほら、乗って。」

裕也は、私が乗っているにもかかわらず軽快にスピードを上げていった。

「なぁ結衣、今度どっかでかけようよ!」

「いいよ、いつ?」

「じゃあ中間後にでも。空けとけよ!」

「分かった。忘れないでね?」

「当然だろ(笑)ほら、着いたよ。」

「ありがとheart01じゃ、また明日ね!」

なんだか自然と笑みがこぼれてしまう。やっぱり大好きだ!好きで好きでたまらない。家まで送ってもらっただけで、なんでこんなにテンション上げてるんだか、あたし。どうかしちゃったようだ。

生活はいつものペースを取り戻し、日は刻々と過ぎていよいよ中間一週間前だ。お昼休みに、私は英語の教科書を引っつかんで屋上へと向かった。ここは風が気持ちいいし、人が来ないから勉強にはうってつけの場所なのだ。

「Be happy with those who・・・・!?」

突然誰かから目隠しされた。

「誰だかわかる?」

男の声・・・?

「裕也・・・?」

「よく分かったね(笑)」

「どうしたの?」

「何しに行くのかなぁって思って(笑)勉強なんてしてたんだね。僕もやらなきゃ抜かされちゃうな。」

「もぅ!冗談ばっかり!裕也はいっつもいい点じゃん!あう~中間までに間に合うかなぁ~・・・。」

「大丈夫だよ、結衣なら。もしいい点だったら昼飯おごってやるよ。でも悪かったらおごってもらうからね(笑)」

「意地悪~いいもん!おごらせちゃうから♪」

「どうだか(笑)」

『キーンコーンカーンコ-ン』

「あ゛、結局ろくに勉強してない(汗)」

「ざ~んねん(笑)教室に帰ろう、結衣」

正直な話昼食代なんてどうでも良いけど、裕也が期待してくれるんだ。頑張らなきゃ!

テスト前の一週間なんてあっという間に過ぎ、いよいよ中間当日。私の決戦が始まる。ファイト、私!

つづく 

 

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2008年7月25日 (金)

雛流し~結衣編~⑨

いや~いよいよ夏休みですよ!!upup

どんだけ待ち望んだことか!!いや~やっぱ休みは素晴らしいね(´∀`)好きでもない歌を歌わされたり、ジョギングとか腹筋させられたりしないからね(笑)

ここ1週間の間にいろんな刺激を受けたんで、いよいよ山場と行きますかtyphoontyphoon

あそうそう。あたしと雪菜がかぶるとさんざん言われてしまったので、今回の雪菜はぶっ飛んだテンションにしてあります(笑)もうあたしっぽいとは言わせないよsmile

では雛流し⑨、どうぞ。

 

 

「・・・・ねぇ、変じゃない?」

「大丈夫!可愛いよ♪結衣は意外と浴衣似合うんだね(笑)」

ついにやってきた。23日だ。とても楽しみにしていたのに、いざきてみると不安でしょうがない。なんだか行きたいのか行きたくないのか分からなくなってしまう。雪菜と合流してから、妙に実感がわいてきて緊張しっぱなしだ。・・・あぁ~引き返したいよっ!

「ほら!見えてきたよ!テンションあがるわ~!ねぇ結衣、まずは綿飴買おうよ~」

「う、うん。」

まったく。人の気持ちをよそに呑気なもんだ。・・・にしても浴衣は歩きにくい。もっとも雪菜は気にせずに、私の袖をぐいぐい引っ張りながら歩いていたのだが。そんな時、ふと雪菜の足が止まった。

「あ、お~~い!ゆ~う~やぁ~~!!」

「ちょsweat01静かにしろよっ!目立ってんだろうが。」

「まぁいいじゃねぇかよ(笑)」

「いや、ダメだから(汗)」

なんだかよく分からないが、顔が熱っている様な気がした。

「あ、結衣!来てくれたんだね。」

「・・・・うん。」

「・・・・。・・・行こうか。」

「・・・あ、うん。」

「結衣~!裕也~!綿菓子食おうぜ~!happy02

「・・・っておい!雪菜!何なんだよ、お前は!今までの流れを読めっ!」

「んだよ~うるさいなぁ~。あたしは綿菓子がほしいの!」

・・・まったく。今までの雰囲気がぶち壊しだ。ここまで来るとある種の才能だな。ま、これだから雪菜なんだが。

「しょうがねぇ~な~。じゃあ行くか。そうだ雪菜。あいつは?」

「ん?後で来るらしい♪」

「そうか、ならよかった。」

・・・・?他に誰か来るのだろうか?雪菜にきこうと思ったが、綿菓子のある屋台に一人でさっさと行ってしまった。極力走ろうとするのだが、浴衣のせいでうまく走れない。

「ちょっと雪菜!待って・・・!?」

「危ない!!」

鼻緒が切れて体勢を崩してしまったところを、裕也がとっさに手を引っ張ってくれて転倒せずに済んだ。

「ありがと、助かったよ~(汗)」

「いえいえ(笑)でもどうする?これじゃ下駄は使い物にならないだろ?」

「う~ん・・・。」

「とりあえず雪菜のところまで行こう。そこまで負ぶってあげるから。」

「えっ(汗)いいよ。そんなの悪いし、怪我したわけじゃないんだから(汗)」

「まぁいいじゃん。ガラスとか刺さったら危ないし。ほらっ早く!」

私はすごすごとおぶられた。裕也の足取りはしっかりとしていて、私が負ぶさるぐらいじゃぐらつきもしなかった。しばらく行くと、満足そうに綿菓子をほおばる雪菜が見えてきた。

「おい!雪菜!下駄脱げ!」

「は?・・・なんで?・・・ってかどうして裕也が結衣のこと負ぶってんの?」

「お前がさっさと行ったせい。ほら!責任とって下駄を脱ぐ!」

「??」

いぶかしげに雪菜が下駄を脱ぐと、裕也は私を下ろした。

「結衣はこれはいて。」

「へ!?だって雪菜は?」

「そ~だよ!あたしが足切ったらどうすんだよ!・・・・ってお前まさか!」

「そのとおり(笑)おまえはお転婆だからいいだろ?」

「馬鹿!!それ差別だろ!」

私はまったく話がつかめなかった。しかし雪菜は不満げながらも裸足で石段に座っていたので、裕也の案に賛同したようだ。

「さ、結衣。行こう!」

「へ!?どこに!?」

「いいからいいから!」

私は今度は裕也に袖を引っ張られてきた道を小走りに戻った。

「・・・・どうしたの?雪菜は?」

「今日のあいつはほっといてやってくれねぇか?やっと会えるから。」

「・・・・誰に?」

「“あいつ”にだよ(笑)数少ない雪菜の羽をのばせる時間を奪わないためにも、おれ達はあいつのそばにいちゃいけないんだ。」

なんだかよく分からなかったが、問題はそこではない。私にとって一番重要だったのは、裕也と二人っきりになってしまったってことだった。・・・・私たちは行方もないままただ歩いた。なんだか変な空気だ。不愉快な沈黙ではないが、話す気持ちになれない。

「・・・・。・・・ねぇ、花火まで時間あるし、たこ焼きでも食べる?」

「・・・うん。」

そういえばちょっと小腹がすいてきたところだった。池のほとりのベンチに座って、私たちはたこ焼きをほおばった。たこ焼きを食べながら、私の中で何かが吹っ切れた。

「・・・・ねぇ。」

「・・・なに?」

「・・・なんていったらいいか分からないんだけどさ・・・。」

「・・・・?」

「私・・『ヒュ~バーン!!』なの!」

「え?何?・・・ごめん、花火の音にかき消されて聞き取れなかったよ(汗)」

「・・・ううん。なんでもない。」

「・・・・?じゃあ後でおしえてくれない?まずは花火大会に行こうよ。」

「・・・うん。」

二人で歩いて川のほうへ向かった。赤に橙、黄色と色とりどりの花火が咲き乱れていた。

「・・・・綺麗だね。」

「・・・うん。」

「・・・・来年もまた来ようね。」

「・・・うん。」

「・・・・結衣?」

「・・・うん?」

「・・・僕も好きだよ。」

「・・・・えっ・・・。」

私は顔が一気に赤くなるのを感じた。ふと裕也のことを見上げると、彼はこっちを向いて軽く微笑み、私のことをそっと抱きしめた。

「・・・・知ってたの?私も好きだったってこと。」

「あの雰囲気になって気付かない奴なんているの?(笑)でも、嬉しかった。」

私はなんだかいっぱいいっぱいになり。理由もなく涙があふれてきた。真夏の夜空には、金色の花火が咲き誇っていた。

つづく

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2008年7月10日 (木)

雛流し~結衣編~⑧

やっほ~いsun期末終わったshine

いやぁ~長かったねぇ~てかどんだけ放置したんだ、うち(苦笑)

まぁそろそろ物語り忘れてきたところで更新しますかtyphoontyphoon

では雛流し⑧、どうぞ。

 

 

「・・・藍原結衣さんですね?3014教室にどうぞ。」

塾初日。私は憂鬱に階段を上っていった。私は慣れない所に行くのは構わないのだが、なれない教師に教わるのはどうも好きになれない。・・・・とはいえど、何事もきっかけがなければ始まらないから、というのが新しく塾に入る決心をした最大の理由だ。

「・・・ふぅ。やっとついた。3014だよね。」

ドアを開けて中に入ると誰もおらず、ただ座席表がホワイトボードに貼られているだけだった。・・・・真ん中右端から2番目。悪くない。腰を下ろして教科書を読みふけっていると、最初の生徒が現れた。165cmぐらいの体格のいい女子で、私はぼんやりとその子を眺めていると、不意にこちらに近づいてきて無造作に私の横に鞄を置いた。

「新入り?宜しく。・・・その制服って桜花高校のものだよね?あたし1年A組の佐野恵!あなたは?」

「・・・あぁ1年C組の藍原結衣です・・・。」

「そんな縮こまらないでよ(笑)ま、仲良くしようね。席隣だし。」

おどおどしている私を気にもせず、その子はノートを取り出して熱心に勉強を始めた。その後、時間が経つにつれ生徒は徐々に集まっていき、6:00にはざっと18人ぐらいになった。

「はい、じゃあ授業を始めます。私がこのクラスの担当の両角です。宜しく。」

先生はそう言うと、慣れた手つきで立て続けに3枚のテストを配った。計算テストはまだしも、前回の復習のテストや、センター問題が私に解けるはずがない。私は眉をしかめて先生を見上げた。

「あぁ~・・・新入りの3人はテストしなくていいからこのアンケート書いといて。」

・・・3人も新入りがいるのか。どの子だろ?そんなことを考えながら塾のアンケートを書いているとどこからか走ってくる足音が聞こえた。

「・・・はぁ・・・はぁ・・・。すいません。遅れました。」

!?渡部君・・・?私は一瞬信じられなかった。大して有名な塾ではないのに、桜花高に首席入学し、いわゆる天才と呼ばれている彼が通っていたのか。

「お~遅かったな。席変わったからちゃんと見とけ。お前は・・・藍原さんの横だな。」

「え?藍原・・・?」

彼はぱっとこっちを見て、私たちの視線がぶつかった。

「新しく入ったんですか?今までいなかったですよね?」

「あぁ。宜しく頼んだぞ。分からなさそうにしていたら教えてやってくれ。」

彼はすごすごと私の右隣に腰を下ろした。授業中ということもあり、私たちは一言も言葉を交わさなかった。

先生の眠くなるような数学の授業が終わり、私が帰ろうと準備をしていると、彼はすれ違いざまに小さな紙切れを渡すと軽く微笑んで他の男友達とさっさと帰ってしまった。・・・なんだろう?手紙のようだが・・・・。

『7月23日 月代神社・七竜川の夏祭り

雪菜達と行くんだけどお前も行かない?』

・・・7月23日の月代神社・・・。花火と屋台の規模で有名なんだっけ?23日だと期末後ってところか。なんだか楽しそう(^-^)私は少しはしゃぎ気味に帰路に着いた。自転車に乗っていると初夏の風が心地よく、よく晴れた夜空には満月と夏の大三角形がはっきりと浮かび上がっていた。家に帰り着くと、私は塾の疲れのためもあって、すぐに眠りに落ちた。

・・・・。・・・・朝か・・・。

「・・・い~・・・。・・・ゆ~い~・・・!ねぇ~!ゆ~~い~~!!」

・・・・雪菜の声・・・。しまった!!寝坊した!!私は大慌てで制服に着替えて階段を駆け下り、食パンをくわえたまま家を飛び出してきた。今日は期末。桜花高は一日で5教科全てをやるので、遅れるわけにはいかない。

「どうしたの(笑)結衣、よりによって今日寝坊?珍しいね(笑)」

「うるさいな~あたしだって生きてるんだから寝坊ぐらいするもん!」

「はいはい(笑)」

食パンを食べながら教科書を見ている私と雪菜の間に会話はなかった。さすがにテストのときは緊張するのだろうか?ちょっと声でも掛けて励ましてあげるか・・・。

「・・・ねぇ雪菜?そんな緊張しなくても大丈夫だよ?たかが1回のテストなんだし。ね?」

「・・・ん・・・。・・・んふふっ・・・。」

「??・・・雪菜?」

「・・・何?・・・・ふふふふっ・・・。」

「なんで笑ってるの・・・?・・・・。」

雪菜の手元に視線を落とした私は愕然とした。何だこいつ。漫画読んでやがる。心配して損した。

「すまんすまん。勉強嫌いなんだよ、あたし。」

「あぁ~もう何も言わないよ(汗)」

ちょうどわたしが食パンを食べ終わる頃に学校に着いた。雪菜はさっさと漫画を鞄に隠しいれ、代わりに教科書を取り出した。

「さてと、いよいよだね。一丁やるか!」

「・・・漫画読んでたくせに。」

「まぁまぁ(汗)ま!お互い頑張ろうや。」

教室に入ると、そこは異様な緊張感に包まれていた。普段は話し声が聞こえないほうが珍しいぐらいにぎやかなのに、誰一人として騒いでおらず、ただ淡々と勉強していた。私はその光景に言いようのないような恐怖を感じて、なんとなく雪菜のスカートを握った。これが名門校、桜花高校の期末か。

「気にすんな。みんな本気で頑張ってるだけだから、何も怖くねぇよ!」

「・・・う、うん・・・。」

私はとりあえず席に座った。・・・どれぐらい時が経ったのだろうか?この異様な雰囲気のせいで私は時間感覚が狂ってしまってよく分からなかった。そこに担任が入ってきた。

「みんな、筆記用具以外全部のものをしまってくれ。これから期末を開始する。」

いよいよ始まった。テストが始まってしまえば、私は自分の世界に入り込める。私はただ、必死に解いた。

「やめ!回収する。・・・・36枚すべてあるな・・・。よし、これにて期末試験終わりだ。みんな、お疲れ様。・・・クラス委員、頼む。」

「起立、礼、ありがとうございました。」

・・・・まずい。思いのほかよろしくない。なんて難易度だ。これは高校一年生に解かせる問題ではないだろう。点採らせるテストというよりむしろ、落とすためのテストだ。

「結衣!帰ろ!」

「う、うん。」

帰り道、雪菜は色々と語ってくれたが馬耳東風といった具合に、言葉が入ってこなかった。もし悪かったら夏祭り行けないや・・・。

「じゃあね!」

「うん、じゃあね。」

「気にすんなよ~?平均点って例年40点らしいからぁ~!じゃぁ~ねぇ~!またあしたぁ~・・・。」

雪菜が遠ざかり際に叫んできた。40点?馬鹿げてる。なんてテストだ。

「おかえり。朝は忙しかったわね(笑)テストどうだった?悪かったら遊びに行かせないわよ?」

「・・・わかってる。・・・どれぐらいならいい?平均はいつも40って雪菜が言ってたけど・・・。」

「そうねぇ~・・・。桜花の平均で40か・・・んじゃ、80。っていいたいところだけど、平均+40はつらいから、70にまけてあげる。」

「・・・ホント?お母さんありがと!」

70ぐらいなら、ひょっとしたらいけるかもしれない。希望がわいてきた。頼む!いっててくれ!そしてあっという間に家庭学習日は終わり、答案返却日がやってきた。

「じゃあ返す。出席番号順にきてくれ。藍原、飯島、五十嵐・・・・・渡部。以上だ。なんかあったら12:00までに言いにきてくれ。じゃ、今日はここまでだ。面倒だから挨拶は省略!終業式に遅刻するんじゃないぞ?じゃあな!」

・・・・・。何点なのか見るのが怖い・・・。・・・・!・・・五教科平均・・・75・・・。セーフだ!!良かった~80点以上じゃなくって。これでみんなと夏祭りにいける!

「・・・あぁ~!まけた~!!ちっくしょ~!!」

・・・雪菜の声だ。二人は何点だったのだろう?

「あ、結衣!聞いてくれよぉ!こいつ98とりあがった!」

98!?・・・・間違いなく最高点だ。いったいどんな勉強をしているのだろうか?

「運だよ、運。そうだ、二人とも夏祭りは大丈夫なんだろ?」

「もち!」

「うん。」

「よし、じゃあ23日6:30に神社前で。じゃ、よろしく!もうかえるから!」

「はいはい。うちらも帰ろう。結衣。」

のんびりと歩きながら帰っていると、雪菜が思い出したように口を開いた。

「ねぇ、23日浴衣着ようよ!」

唐突だったので、私はいぶかしげな目つきで雪菜を見つめた。すると雪菜は言葉を続けた。

「・・・・だって結衣、渡部のこと好きなんでしょ?アピールできる絶好のチャンスだよ?それにあたしも浴衣着たいし、何より夏祭りっぽくっていいと思う!ね、一緒に着よう?」

私は鼓動が早くなるのを感じた。・・・私は彼のことが好きなのを認めざるを得ないのか?それは私自身が一番気になっていることだった。

「・・・なんであたしが渡部君のこと好きだと思ったの?」

「だって目つきが違うもん。あたしとか板橋とか木村とか見る時と違って、なんかぽ~っとしてるっていうか・・・。ん~・・・。まぁとりあえずなんか違う。」

「そっか・・・・。よし、雪菜!浴衣着よ!」

「そう来なくっちゃ!んじゃ、楽しみにしてる♪ばいばい!」

雪菜に軽く手を振って別れた。間違いない、私は惚れてるんだ。

時は駆け抜けていき、あっという間に23日になった。もうじき夕暮れ時だ。さあ、行こうか。

つづく

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2008年5月11日 (日)

雛流し~結衣編~⑦

さ、土曜深夜になったことだし雛流しでも書きますかcatface

なんか、日曜の夕暮れにサザエさんがあるように、土曜深夜に雛流しがあるっていうのを定着させたいよね。はい。戯言でしたtyphoontyphoonなんかもうぶっちゃけ眠くて眠くて死にそうだから、今日の雛流しは若干短めです(笑)てか、前回かなり長かったからちょっとぐらい短くてもいいでしょ?

ま、雛流し⑦、どうぞ。

 

 

 

「う~~宿題おわんねぇよ~!裕也~!おごるから手伝って(汗)」

「馬鹿。宿題ぐらい自分でやれ。」

「じゃあせめて写させて、頼むっ!」

「仕方ないなぁ・・・・。」

5月中旬。いよいよ中間試験も目前といったところだ。雪菜は当然の如く宿題をやっておらず、範囲が公開されてからすぐに宿題を終わらせた裕也に頼み込みにかかっているようだ。私はあと2時間もあればすべて終わるが、こんなんで雪菜は全て終わるのだろうか?

「ふぅ、飽きちゃった。ちょっと休憩♪」

「早っ(汗)雪菜、そんなんで宿題終わるの?提出期限守れなくって、呼び出されても知らないよ?」

「大丈夫だよ、結衣。雪菜はああ見えてきっちり終わらせる奴だから。きっと今日は徹夜だな(笑)しょうがないからつきやってやるか、メールで。」

「ほんと!?助かるわ~わかんなくなったら頼むわ。」

雪菜の為に、一緒に徹夜する気なのだろうか。自分は課題を終わらせているのだから、まったくもって必要ないのに・・・。雪菜はあまり気にしていないようだが、親友としてはこの上ない優しさだろう。

『キーンコーンカーンコーン』

予鈴だ。もう次の授業か。次は・・・総合?何をするのだろう、この忙しい時期に。

「よし、お前ら。今日は総合じゃなくってクラブ説明会を行う、筆記用具と今から配るパンフレットを持って視聴覚室に移動するぞ~。」

先生ののんきな声で、生徒たちはゆっくりと立ち上がり各々移動を始めた。・・・・クラブ。考えていなかったが何にしようか。個人的に弓道なんかもやってみたいが、音楽系や書道なんかも捨てがたいな。

「いこ~結衣。ね、何にしたい?クラブ。」

「うん。あたしは・・・説明聞いて決めるわ。」

「そ~かいそ~かい。」

皆が皆出席番号順の席に座り、静かになった頃、舞台の中央に、小柄で、どこか気品のある、上級生と思われる生徒が出てきた。

「皆さん、こんにちは。私は生徒会長の重松理沙子です。本日は各クラブの部長によるクラブのPRが行われますので、クラブを決める参考にしてください。」

ESS、演劇部、放送部、コーラス部、テニス部、バレー部、野球部・・・・。さまざまなクラブが自らのクラブの特色や長所なんかを精一杯アピールしていた。実に迷う。やはり決めきれない。

「・・・・以上でクラブPRを終わります。1組と2組は前の扉、三組と四組は後ろの扉から出て速やかに教室に戻り、後ほど配布される用紙の自分の欄に、希望のクラブを記入してください。」

「ね、結衣、決まった?」

「ん~微妙。雪菜は?」

「あたしバトミか美術♪裕也はどうせ剣道だろ?」

「もちろん。決まってんだろ。」

「だよな、二段だしな。」

・・・初めて知った、裕也は剣道二段の腕前なのか。体育は得意そうな雰囲気で、体つきもがっしりとしていたが、これは意外な特技だ。勉強も出来るが、その他の事も実はかなり得意としているようだ。私は結局決めきれないままに教室に戻ってきた。雪菜や裕也と同じ部活はどうやら私には向かなさそうだ。・・・・。どうしようか。

「よ~しお前ら。決めたクラブをここに記入していってくれ。間違うなよ。同時進行で終礼も行う。学級委員.前に出てこい。」

紙が順々に回されてきて、とうとう私のところへ来た。・・・何にしたもんか・・・。・・・・。そうだ、吹奏楽でもやってみるか。実は前からトランペットというものを吹いてみたかったし。

「ん、全員回ったな?部活は中間試験終了後からスタートだから、まずはテストに専念するように!じゃ、ちょっと早いが今日はここまでだ!」

「起立、礼。さようなら。」

やれやれやっと帰れる。今日はなんだか長かった気がする。

「結衣~!帰ろ♪」

「あ、今日は急いで帰りたいから早足ね。」

「急ぎの用?なにすんの?」

「塾の体験に行くの。6:00からだから。」

「おっけぃ♪じゃ、帰ろう。」

私たちは足早に学校を出て帰路に着いた。どんな塾なのか真剣に考えていたので、雪菜には悪いがあまり会話の内容は覚えていなかった。雪菜と交差点で分かれて、家への坂を一気に駆け上がった。そして荷物を入れ替えて、ちょっとおやつをつまんでから自転車にまたがり、新しい塾へと向かった。このとき私はまだ、この塾で大きな出来事があることをまだ知らなかったのだった。

 

 

やれやれ、塾とか面倒ねtyphoontyphoonま、塾って単語にピンと着てる人もいると思うけど、この塾こそが大切なんよね~♪えっと、本人にしか伝わらないと思いますが・・・いただきます!

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2008年5月 4日 (日)

雛流し~結衣編~⑥

さてと、いよいよGWに入ったってことで、雛流しメンバーに富士Qへ行って頂きます(´∀`)

個人的にあそこは嫌いじゃないけど、ドドンパやらええじゃないかやら、絶叫系が多いので、正直言って、絶叫系好きの子といったら気分悪くなりそうね(汗)ま、いかないから問題ないけどtyphoontyphoonっとまぁ御託はほっといて、さっさと本題はいりますか。

では、雛流し⑥、どうぞ。

 

 

 

5月4日。快晴。ついに来た。今日は待ちに待ったみんなで遊びにいく日だ。私はさっさと身支度を整え、集合場所である新宿駅へと向かった。

電車に乗っているとバイブがなった。渡部君からメールだ。

『差出人:渡部 裕也

 件名:集合場所

 本文:おはよ!今日の集合場所は新宿って言ったけど、西口の階段を下りたとこにあるバス乗り場に、新宿ついた人から来てくれ!僕はちょっと早く行って待ってるんで、目印にでもしてみて(笑)』

何だ一斉送信か。当然といえば当然だが・・・。

「代々木~代々木~」

もう代々木か。次は新宿だというのにまだ集合時間までだいぶ時間がある。少し早すぎたか。まぁいいや、早い分には問題ないし。

「新宿~新宿~」

もうついてしまった。私の駅が千駄ヶ谷だから、新宿まではあまりかからないのは知っていたが、近すぎだろう。何のために時間に余裕を持ったのやら。

私はとりあえず、言われたとおりバス乗り場へと向かった。

・・・ん。誰かいる。・・・・?あ!

「おはよ!藍原さん!」

「お、おはよ板橋君(汗)」

板橋和也だ。渡部君の友達のようだが、私とはあまりかかわりがない。せいぜい掃除班が一緒なだけだ。

「そういえば藍原さんと話すのって何気初めてだね(笑)オレ、一人じゃ迷いそうだから一緒にバス乗り場まで行こうよ。」

「うん。でもあたしも方向音痴だからなぁ(汗)」

正直言って私は地理関係のことが大の苦手だ。待ち合わせしても集合場所にいくどころか駅を間違えたり、電車を間違えたりしてしまう。この前どれほど雪菜に笑われたことか。二人で迷ってしまわなければいいが(汗)

「え~っと。階段下って言ってたよね。ここら辺か?」

「あ!雪菜!渡部君!」

「おぉ!板橋!藍原さん!早かったね!」

「おっす!結衣、和也♪道、迷わなかった?(笑)」

「失礼な(怒)あたしだって西口ぐらいわかります!!」

・・・とは言っては見たものの、実はさっき東口に出てしまって困惑したばっかりだった。最も雪菜には言わないが。そんなことを思っていると、不意に雪菜が近づいてきて、そっと口を耳元へ近づけた。

「・・・ね、結衣・・・!裕也の横、さっさとすわんなよ・・・?・・・あの女に取られる前にさぁ・・・!」

雪菜なりの気配りのつもりだろうか?でも雪菜がそう言ってくれるならなんだか座りやすいし、絶好のチャンスだ。有り難く座らせていただこう。

早く来た四人で談話しているうちに八人全員がそろい、バスが出発した。・・・・。気まずい。渡部君の横なのはいいんだが、雪菜がその他の男子メンバーと話しているので、私と渡部君の間を取り持ってはくれないようだ。

「・・・ねぇ藍原さん。なんか藍原さんって呼ぶの堅いから、結衣って呼んでいい?僕のことも裕也でいいから。」

「え・・・あ、うん。全然気にしないよ♪」

やった♪地味だけど大きな一歩だ。苗字か名前かは感じ方がだいぶ違う。雪菜に言われて、裕也君の隣に座ったことをちょっと後悔していたが、やっぱりよかった♪

そうこうしてる間に、富士Qについた。

「わぁぁあああ~~!!ついたぞぉぉおおおお!!」

「落ち着けよ雪菜(笑)お前ガキだな~」

雪菜と裕也君のこのパターンはもはやお決まりだ。まるで漫才のように流暢に流れていく。

「さてと、いきなりでハードだけど、混む前に絶叫系を制覇するか(笑)」

「はぁ!?おめっ・・・鬼やぁ~(泣)あたし落下は嫌いってことよく知ってるでしょ?」

「ええじゃないかgood

「いや、何もよくねぇよimpact

「じゃあお前お留守番ね。」

「おるす!?・・・まぁいいや。落ちるより。」

「あの・・・私も残っていいですか?」

「うん。いいよ、閻魔さん。じゃ、残りのメンバーは行こ!」

雪菜と閻魔さんが抜け、ちょうど6人になった。

「ね、裕也君今度は隣乗ろう♪」

しまった。松浦に先を越されてしまった。ぼんやりせずに私も言い出せばよかった・・・。軽く自己嫌悪だ・・・。

「次の方は6人ですね?どうぞ。・・・・。それではいってらっしゃい!」

ゆっくり車体が動きはじめっと思った瞬間、一気に加速し始めた。そして一気に上昇していよいよファーストドロップ。

「きゃーー!!」

ものすごい重力がかかる気がする。なんだかよく分からないまま最初のところへ戻ってきた。

「怖かったねぇ~裕也く~んtyphoontyphoon

「そうだね、松浦さん。ね、雪菜たちも待ってるし、行こう。」

雪菜たちと合流した私たちはそこまですごくないジェットコースターや、アトラクションに乗ったりして、徐々に日が傾いてきた。

「さてと、夕方になったし、いよいよ最後の穴場、戦慄迷宮に行くか!」

・・・戦慄迷宮。世界一の長さを誇り、最高にして最恐のお化け屋敷。こんなところに行くのか、閻魔彩をつれて。確実に何か起きそうで恐ろしい。

「そういや雪菜、お前も霊感強いほうだったな。じゃ、より感じを出すために、雪菜グループと、閻魔さんグループに分かれるか。」

「えぇー!?みんなで行こうや、恐ろしい(汗)」

「私と行ったら逆に恐ろしいかもよ?杉本さん。お化け役以外の人も出てきちゃうかも。」

「(震)。裕也、結衣、板橋、あたしらで行こ(汗)」

・・・閻魔さん。怖いです(泣)私は大のお化け屋敷嫌いだから、こんなとこ行きたくないのが本音だ。パニックを起こして何をするか分からない。

「よし、行くよ。雪菜、結衣、和也。」

いよいよ突入だ。・・・・。暗い。・・・なんだ、何もないじゃないか。と、思った瞬間だった。

「うぅ・・・。うぉお~!」

「きゃーー!」

な、何だあれは、追っかけてくるなぁ!!・・・・。やっとの思いで振り切ると、そこには雪菜と板橋君の姿がなかった。

「ね、ねぇ。雪菜たちは?」

「・・・分からない。とりあえず出口を目指そう・・・。」

しばらく歩くと手術室のような小部屋があった。地図によるとこの部屋を通らねばならないらしいが・・・。

「じゃあ入ろうか。」

「うん。」

私たちは部屋に入った。次の瞬間。大きな音と共に扉が閉まってしまった。

「きゃあ!!」

「大丈夫、戸が閉まっただけだ。」

「こ、怖いよぉsweat01sweat01

「僕がいるから、行こう。もうすぐ出口だ。」

私が無我夢中で彼にしがみついていることに気がついたのは外に出て落ち着いてからだった。私が思わず赤くなって、何も話せずにいると、出口のほうから大声で笑う声が聞こえた。雪菜だ!

「はっはっは!何だよ板橋~しがみつくなって、男でしょ?」

「怖いもんは男でも怖いんだよ!!」

雪菜たちの光景を見て、私はなんとなくほっとした。そしてまた出口へ目をやると何か光ったような気がした。コツ、コツ、コツ・・・。おぞましいオーラを放ちながら出て来たのはやはり閻魔彩だった。

「面白かったわ。でもおばあ様の家の裏山にあるお墓のほうが恐ろしいわね(笑)」

そして蒼白な3人組みが出てきた。

「も、もういいです・・・。」

「勘弁してくれ~・・・。」

「わたし・・・もういやぁ~・・・。」

「ほほほ(笑)」

こうして私たちのGWはゆっくりと過ぎて行った。

つづく

戦慄迷宮怖え~

でも閻魔彩の方が怖え~

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2008年4月27日 (日)

雛流し~結衣編~⑤

雛流しを更新するのって何週間ぶりだろ(汗)多分みんな前回の内容とかすっかり忘れたころだね(笑)ま、今回は日常に近づきますかtyphoontyphoon今日は塾でいろんな展開を考えて一切勉強してなかったから、これ書かないと無益な8時間になっちゃうねpaperといっても8時間のうち2,3時間は睡眠の時間に費やされていたけど(笑)

ま、雛流し⑤、どうぞ。

 

 

 

合唱祭も終わり、約一週間。暇だ、暇すぎる。なんかイベントごとでも起これば面白いのに。そういえば今週末から世はゴールデンウィークに入る。時期的にはそろそろ席替えのころだろうか。チャイムがなり、皆が席に着いた。水曜最後の時間割、HRだ。

「起立、礼。宜しくお願い致します。着席。」

「・・・よし、お前ら。今日のHRだが、席替えする。ちょっと時間やるからちゃっちゃと荷物まとめろ。」

あたりがどよめいた。待ちに待った席替えだ、無理もないだろう。せめて絡める人の隣だと良いんだが・・・。そんなことを考えつつ、私は机のものを引っ掻き回し、手早くまとめた。

「席はくじで決める、出席番号順に取りに来てくれ。おい、藍原、お前からだぞ。」

私は適当に小さな紙切れをつまみ上げた。20番。真ん中の列の後ろのほうか。全員がくじを引き終えて所定の席へ動き始めた。

「あ、結衣ちゃん!隣じゃん!」

「・・・え?横なの?やった♪」

右隣は雪菜だった。しかし嬉しいのはそれだけではなかった。

「おい、雪菜!お前この席か?」

「裕也!お前うちの斜め前か!やったな!」

なんと私の前は渡部君だった。なんてラッキーなんだろう。しかし、いいことばかりでもなかった。

「あ、隣だ♪渡部君、宜しくね!」

「あ、松浦さん。宜しく。」

松浦綾香。このクラスの綺麗どこといった感じだろうか。放送部をやっているらしいがあまり交流がない。というのも、私はどうもこの人とは馬が合わないからだ。何もしていないのだが、妙に頭にくる。

「あ、隣ね。宜しく、藍原さん。」

「わっ、えっと・・・宜しく(汗)」

閻魔彩さんだ。小柄で華奢な見た目なのだが、いつも重々しく不可思議なオーラを発している人物だ。この人と墓場には行きたくない。絶対何かこの世のものではないものが出てきて何かが起こりそうだ。いつも何を考えているのかよく分からないが、一つだけ知っているのはとてつもない天才児という事だけだ。噂によればこの学校の入試で史上最高点をとったのはこの子らしい。

「・・・みんな席に着いたか?よし。じゃあこれからお前らはその席だ、いいな。後10分授業時間があまってるから、自習でもしてくれ。ただし、他のクラスは授業中だから静かにな。」

宿題をしているうちにチャイムが鳴った。今からはしばらくこの席だ。嬉しいのやら悲しいのやら。そうこうしてる間に6時間目が始まった。英語だ。

「Good afternoon class!Let’s start our lesson!」

あぁめんどくさい。英語は見てるだけでやる気が損なわれてしまう気がする。・・・まぁ正直なところを言えば、英語が嫌いというよりむしろ、先生が嫌いといったほうが正確だろう。何とも眠くなる声質だ。

「・・・ねぇ雪菜、(5)の答えなんだった?・・・雪菜?」

「zZZ・・・。」

「始まって2分で寝るなよ(汗)」

いくら眠い声だといってもこれはないだろう。だってまだ礼しかしてないもの。最初っからやる気がないといった感じで完全に突っ伏してしまっている。後でノート見せる必要があるのかどうかさえ疑ってしまう眠りっぷりだ。こんなんじゃ確実に赤点だな、雪菜は。

「Next,Yukina!True or false?」

「・・・雪菜・・・!起きて・・・!」

「・・・ん・・・。True。」

「Great!Mary was looking・・・・」

なんて強運だ。問題も何も聞かずに当てるなんて(汗)今まで気がつかなかったけれど、この子はいつもこんなことをやってるんだろうか?

『ピシャ!』

「痛っ!・・・何すんだよ、裕也!でこピン以外になんか方法はねぇのかよ~」

「寝るのが悪い(笑)中学校時代から変わらねぇな、お前。」

「うちは日本人なんだから横文字はやらない主義なの!」

「はいはい(笑)」

さすが慣れてるだけある。裕也と雪菜はこんなことを中学時代から繰り返してきたのだろう。扱いに慣れているようだった。

「皆さん、この(5)は非常にいい問なので、ちょっと時間をあげるから近所の人と意見交換をしていいから、答えを出してみてください。」

「ね、雪菜、これなんだと思う?」

「知らん。横文字嫌い。」

「・・・あんたに聞いたあたしが馬鹿だったよ(汗)」

これでも学生だろうか。なんと言うやる気のなさ、問題すら読んでないじゃないか。もっぱら考える気配もなさそうなので、私は少し戸惑っていた。

「よし、聞こう。裕也!答えは?」

「お前たまには自力でやれよ(汗)」

「テストは自力だよ。」

「はいはい。答えは霊長類のなかで、一定以上の知能を持つものは物の名前だけでなく、ものの分類の名称も覚えられるということ。ほら、3段落のIt is possible fo・・・。」

「あぁ~ストップストップ!答えさえ教えてくれればもう満足だよ。」

「相変わらずだな(笑)」

二人の会話は気の抜けるようなものだったが、私には手も足も出なかった問題を、彼はすらすらと解けていた事に驚いた。今まで気づかなかったがどうやら賢いらしい。

「はい、では当てますから答えてください、えっと・・・。」

先生の声をさえぎるようにチャイムが鳴った。やった、当たらずに済む。

「残念ですが終わりですね、じゃあ次の授業で。宿題はワークのL3S2のとこだけですからしっかりやっといてください。」

「・・・あぁ~終わった終わった♪裕也、無駄手間わざわざありがとう(笑)」

「答え言わなくてよかったのにな、残念。」

こんなにも人間出来てる人が、なぜ雪菜なんかとこれほどまでに親しくなったのだろうか。私にはまったく理解できなかった。きちっとしている彼は、適当すぎる雪菜を見下したりしないのだろうか?まったく。不可思議な話だ。

「ねぇ、渡部君ってえらく杉本さんと親しいのね。どんな間柄なの?」

松浦だ。ちゃちゃを入れるなよ。二人が緩く会話してるのに。

「おれらは最高の悪友だよ。松浦さん。たぶん兄弟なんかよりずっとお互いを理解して尊敬しあってると思う。こいつは最高のパートナーなんだよ。」

「尊敬?最高?眠ってばかりでやる気ない感じなのに?」

「分かってないなぁ(笑)こいつは臥竜鳳雛なんだ。君は本気になった雪菜を知らないからそんなことを言えるんだよ。」

「へぇ~あ、ねぇ。親睦のために、今度遊ばない?いいでしょ?裕也君。」

な、なんと積極的な(汗)そう親しいわけでもないのになんというアプローチの掛け方をするんだ、こいつは。だが驚いた反面、その大胆さはうらやましいと思った。私はそんなにうまくチャンスはつかみにいけないと思う。私だって一緒に遊んでみたいのに・・・。

「いいよ、別に。でもどうせ行くんなら大人数で行こうぜ。」

「あ!うちいくからな!」

なんとゆるい雪菜。

「閻魔さんもおいでよ。」

マジでか。

「そうだ!おい木村!福地!板橋!お前らも行こうぜ!」

あぁ知らない男子メンバー。

「んで、行こ。藍原さん。」

そして私。・・・・・・。私!?

「え、あの・・・。うん。」

「よし、ちょうどゴールデンウィークだし、ちょっと遠いけど富士Qでもいくか。」

私はしばらくどきどきしていた。松浦は気に入らないけど、あの子のおかげでまたとないチャンスが転がり込んできた。最高!

こうして私は幸運にも一緒に出かけるチャンスをつかんだのだった。 

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